愛と欲望のアラサー

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23年分の「ありがとう」を推しに

先月、一泊二日の弾丸台湾旅行に行ってきた。安室奈美恵さんのライブに当たったからだ。

 

彼女のファンであると、明確に自覚したのは、今から23年前になる。まだ自分が小学生だった頃だ。

彼女のカッコイイ楽曲と、カッコイイ姿に憧れ、小学校の卒業式は、ロングヘアーにアイロン(ヘアアイロンでなく、ガチのアイロン)を掛けてパンツスーツで臨んだ。

2次元・3次元と複数の「推し」がいる私だが、「安室ちゃん」は、私にとって歴史ある「別格推し」である。

 

この二十数年の間に、色んなことがあった。

ファンを公言すると、「今の安室って全然知らんわ笑」と言われるような時期もあった。

 

でも、安室ちゃんは、いつだってかっこよくて、凛として、自分の信じる道を進んでいるように見えた。

アイドルとして売れていった時も、世間的に「終わった」かのように言われても、再ブレイクしても、ぶれない芯のある人のように感じていた。

 

私が人生で嬉しかったとき、辛かったとき、いつだって傍に安室ちゃんの楽曲があった。

失恋したときも、結婚が決まったときも、昇進したときも、仕事の失敗に泣いたときも、

「こういう時に聞く安室ちゃん」というのがあって、その時々で様々な安室ちゃんの楽曲に支えられてきた。

 

二十数年間、一方的に安室ちゃんに色んな思い出があって、勇気や希望をもらってきた。

その間、私はやっぱり、安室ちゃんに「ずっとカッコイイ安室ちゃん」を求めていたと思う。

ずっとかっこよくいてほしい。なにものにも負けない、ぶれない安室奈美恵でいてほしい、と考えていたと思う。

実際、安室ちゃんは本当にいつだってかっこよかった。

 

去年、沖縄の最高に楽しいライブから数日後に引退を聞いたとき、あまりのショックに、すぐには受け入れられなかった。

自分を支えてくれている大きな柱の一つが崩れていってしまうように感じた。

雨宮さんの件もあって、「女性にとって40歳は、そんなにも大きな壁になるのか?」なんて、バカなことを考えてしまったりもした。

 

それでも、徐々に時が経ち、ラストツアーにも数度参加できたことで、やっと、受け入れられつつある。

私が参戦できたのは、ツアー初日の名古屋、4月の大阪、5月の台北公演だった。

ツアー初日の名古屋ドームでは、ファンに向けて話してくれたときの思いがけない驚きと、「本当に引退するんだ…」という実感が湧いた。

大阪ドームでは、席がかなり遠かったけれど、逆に全体が見れて、どんなに大きなステージで迫力あるパフォーマンスをしてくれているのかを感じた。

そして、台北

以前のライブのように、ドームよりずっと小さな会場で、最初から最後まで歌って踊りまくる安室ちゃんを見て、もう胸はいっぱいになった。

「これが、私が観る最後の安室ちゃんライブかもしれない」と思うと、最初から泣けて泣けて仕方なかったけど、やっぱりライブ中は本当に楽しくて、夢のような時間だった。

 

ちなみに「最後、かもれない」という気持ちで観ることができて、良かったと今では思う。

まだ東京ファイナル公演の最終抽選が残っているときで、「でもまだ見れるかも」という希望を残しながら観れたことは救いだった。

もし「これが本当に最後」という状況でライブ参戦していたら、終わった後、自分が動ける自信が無い…。

 

そうしてゆっくり時間を掛けて引退を受け入れていく中で、安室ちゃんへの想いは、むしろいっそう募るばかりだった。

ファンへの感謝を込めた活動をしてくれていることを感じ、その度に、こちらの方こそ感謝の気持ちでいっぱいになった。

ファンクラブサイトの動画で自然な笑顔を見るだけで、胸が苦しくなるくらい、愛おしく思った。

「なんかやばいなこれ、恋してるみたいだな…」なんて思ったけれど、気づいた。これはもはや、愛の境地だ。

 

ずっと「かっこよくいてくれること」を求め、安室ちゃんを追いかけてきた。

今、求めることはもはや、安室ちゃんの幸せだけ。

いや、引退までにまだライブあるといいな、とか、CD出たらいいな、とかは思っていて、それは一種の求めていることではあると思うけれど。

でも、本当に、安室ちゃんが自由に幸せに生きてほしい。それだけ。

引退後、太ったって、変な男と結婚したって、なんだっていい。安室ちゃんが幸せだったらそれでいい。

引退も、その気持ちで受け入れられるようになった。安室ちゃんが決めたことで、悔いなく、この時期に引退したいと思ったのであれば、受け入れたい。

 

これって、もはや愛かな、って思ったのだ。

どんな風に変わったっていい。かっこよくなくなってもいい。ただ幸せを祈っている。今まで本当にありがとう、しかない。

23年応援してきて、やっとこの境地に立てた。私は、ただ安室ちゃんを愛してる。

 

ずっと、高いところで輝く一番星みたいな人。 
到底届かないし、目標にすら挙げれないけど、道を明るく照らしてくれる人。 
私にとって、安室ちゃんはそういう存在だ。これまでも、これからも、永遠に。